成年後見人をしていて思うこと

2015年12月24日の記事です

現在 複数名の方の 成年後見人をさせていただいてます

単独で 全般のことを行うために就任している方

親族の方と 複数後見として 財産管理だけするために就任している方

信託契約を締結するためだけに 時限で 複数後見として 就任している方

さまざまです

ただし 全ての被後見人の方に当てはまることがあります

自分が 後見人に就任してからは 粛々と財産額は増え続けているということです

後見人の仕事は 被後見人の財産及び収支を管理することであり

被後見人に必要のない支出は行いません

そのため 必要最低限の支出に留まることになり

さまざまは制度の還付及び援助手続等を利用することによって 収支はプラスとなり

預貯金残高は 増えていくことになるのです

(幸い多少なりとも プラス収支の方だけに 今のところ就任しているのですが

どうしても マイナスになるというケースも当然あり得ます)

けれども これって 被後見人のQOLの向上に ホントに寄与しているのでしょうか?

親御さんが 後見人に就任していて 被後見人の財産を流用したということで

解任され 自分が新たに後見人に就任した事案があります

この親御さんは 遠方にお住まいです

被後見人本人さんは 生まれつき判断能力がなく

病院に入院中です

自分が就任する以前は 本人さんの財産から 面会に必要な渡航費用を捻出していました

自分も その渡航費用を出してあげた方が 本人も喜ぶだろうと(これも私の勝手な思い込みに過ぎませんが)

裁判所に提出する 後見予算表に計上したのですが

計上額の半分しか認めてくれませんでした

そして 現在どうなっているのかというと

親御さんは 渡航費用を出してもらうのは悪いとおっしゃっていただいて

全額自己負担されています

が その負担は軽くはないようで 面会の回数は 以前より減っています

自分は 後見人として 月1回は面談に行きます

けれど 病院の方によると 親御さんが面会に来られた時の

本人さんの 喜びようは ほかに見たことがないようなものだとのこと

財産額が増えるということに 幸せを感じる人がどれだけいるのでしょうか?

そんな思いを抱きながら

粛々と 後見人としての業務を行っております

(2015年12月24日の記事です)

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